アレルゲン免疫療法(舌下免疫療法)について

くしゃみ、鼻水、鼻づまりを3主症状とするアレルギー性鼻炎は、日本国民の約半数が罹患している厄介な病気です。

そして、近年、患者数は更に増加傾向にあるとも言われています。アレルギー性鼻炎のなかでもスギ花粉症が約4割と、年々上昇しているとされています。

アレルギー性鼻炎の治療は

➀抗原回避(ダニやスギなどアレルギーの原因物質をなるべく避けるようにすること)

②薬物療法(アレルギーを抑える飲み薬や点鼻薬など)

③手術療法(鼻のレーザー手術や後鼻神経切断術など)

④アレルゲン免疫療法(以前は減感作療法とも呼ばれていました)に分けられますが、実際の治療においては効果、安全性、簡便性などから②薬物療法が中心となります。

ところが、薬物療法はくしゃみや鼻水を引き起こす化学物質をブロックしたりすることで、症状の一時的な改善をもたらす対症療法として効果はあるものの、根本的な治療ではありません。

その点、④アレルゲン免疫療法は、原因である「アレルゲン(抗原)」を少量から長期的に投与することで体をアレルゲンに慣らし、アレルゲンに対する過敏な状態を改善させる治療法で、アレルギー症状を根本的に治す可能性のある唯一の治療と考えられています。

アレルゲン免疫療法は従来、アレルゲンを含む治療薬を皮膚に注射する「皮下免疫療法」が主に行われてきました。2014年以降では、スギ、ダニに対するアレルギー性鼻炎に対して舌の下に薬剤を投与する「舌下免疫療法」が保険適応になりました。

舌下免疫療法の実際の方法は、舌の下にアレルゲンの含まれた薬を乗せたまま数分間そっとしておきます。その後、飲み込みます。最初の1~2週間で量を増やしていき、その後、同じ量の薬を連日舌の下に投与します。初回の舌下投与のみ医療機関で行ないますが、以降は、医師がみなくても毎日自宅で行なえるのが最大の利点です。

一方、患者さん自らが毎日服薬を続ける治療であるため、起こりうる副作用やその際の対応も含め、患者さんの治療法に関する十分な理解度が重要になります。治療は長期間(3~5年程度といわれています)にわたり、すべての人に効果が期待できるわけではありませんが、7~8割程度の患者さんには効果があるという良好な治療データが蓄積されつつあります。

当院でも、5歳以上のお子様で、ご希望される方に導入しております。慢性的に鼻の症状でお困りの方、現在の治療に満足されていない方、薬をやめたい方、アレルゲン免疫療法に興味にある方は、ぜひお気軽にお尋ねください。

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