慢性中耳炎
多くは、繰り返す急性中耳炎が原因となって鼓膜に穴が残った状態をいいます。痛みや熱などは、ほぼないのですが、耳だれがでたり、聞こえが悪くなったりします。
耳だれは一旦停止しても、かぜのように鼻やのどに炎症をおこしたときや、入浴や水泳の際に中耳に水が入ったりすると、再び起こることもあります。
持続的な難聴や、反復する耳だれなどで慢性中耳炎を疑うことができます。耳鏡という鼓膜をみる器具で、鼓膜の穴や耳だれをみて診断します。中耳のCTの撮影が必要なこともあります。
耳だれに関しては、顕微鏡で見ながら耳だれを洗って除去しきれいにする耳の処置と、急性中耳炎と同じように抗菌薬(内服、点耳)や炎症を抑える薬を併用することもあります。
患者さんの耳の状態や原因菌の種類によっては耳だれが長く続くこともあり、通院を必要とすることもあります。
鼓膜の穴は、手術でふさぐことで聞こえが改善し、耳だれに悩まなくていい状態に出来ることがあります。
手術をご希望される方は、対応可能な施を紹介いたしますのでお気軽にご相談ください。
また以前、中耳炎の手術をされた方で、手術後、どうしても構造的に耳垢がたまりやすくなっていることがあります。
たまった耳垢をそのままにすると感染し、耳だれがでる原因になることがあります。そのような方は、時々耳鼻咽喉科で耳の状態を診察し、耳の掃除をしたり、薬をぬったりすることで、結果として長い期間、いい状態を保てることがあります。気になる方はお気軽にご相談ください。