花粉症

花粉症は、アレルギー性鼻炎の一種で、特に植物の花粉が原因となって、くしゃみ・鼻水・鼻づまり・目のかゆみなどの症状を起こします。

冬から春にかけてのスギ・ヒノキの花粉が有名ですが、アレルギーを引き起こす植物はスギ・ヒノキ以外にもたくさんあります。

日本では主に、2月から4月にはスギの花粉、4月から5月はヒノキ花粉、6月から8月はカモガヤなどのイネ科花粉、8月から10月はブタクサ、ヨモギなど雑草類の花粉が飛散しますが、その患者数の多さから花粉症というとスギ花粉症をさす場合が多いです。

スギ花粉症が問題となっているのは、ほとんど日本だけだと言われており、スギ花粉症のある人は近年増加傾向で、国民の約40%程度がスギ花粉症であるとの報告があります。戦後に植えられたスギの木が大きく成長し花粉の生産能力が高い状態になっていることが理由の一つとして考えられています。

治療は、まずは自身で花粉症対策をすることがあげられます。十分に睡眠をとり、より良い生活習慣を心掛けるようにして免疫機能を正常に保つことが重要です。また風邪に気を付けること、過度の飲酒やタバコを控えることも鼻粘膜を正常に保つために重要と考えられています。

また花粉情報に注意して、花粉の飛散が多い日は外出を控えたり、マスクやメガネをしたり、また帰宅時に衣服や髪等をよく払ったりして、自身で花粉を除去したり回避したりすることが肝心です。

クリニックでの治療としては、まずは内服薬や点鼻薬、点眼薬などで加療します。

治療のポイントとして、症状が出現する1週間程度前(2月上旬頃)からこれらの治療を開始すると、花粉の飛散する時期でも症状が楽になることが分かっています。

近年、花粉症の薬は、効果的で安全性の高いものが増えています。

例年、春に鼻の調子が悪くなる人は、一度耳鼻咽喉科を受診されることをお勧めします。

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