睡眠時無呼吸症候群

寝ている間に、息がとまる「無呼吸」、または、息が浅くなる「低呼吸」を繰り返すことで様々な合併症を起こす病気です。

空気の通り道である上気道が狭くなることが主な原因です。

首周りの脂肪が多いと上気道が狭くなりやすいなど、肥満体質は睡眠時無呼吸症候群に深く関連しています。

また口蓋扁桃(扁桃腺)が大きい、舌が大きい、鼻の通りが悪い、顎が小さい、顎が後退しているなども原因となり得ます。

症状としては大きないびき、夜間の頻尿、日中の眠気、起床時の頭痛などの症状があり、日中の眠気により仕事や勉強の効率の低下が問題となります。

問診で睡眠時無呼吸が疑われるときは、まずは鼻やのどなど上気道の狭窄の有無を診察で確認します。また携帯型装置による簡易睡眠ポリグラフ検査(簡易PSG)にて睡眠中にどれくらい無呼吸状態があるかを調べます。この検査はご自宅にて簡単に行うことができます。

簡易PSGにて、1時間あたりの無呼吸状態時間と低呼吸を合わせた回数である無呼吸低呼吸指数(AHI)が5以上であり、かつ上記の症状を伴う際に睡眠時無呼吸症候群と診断します。

AHIが高値で日中の眠気などを認める睡眠時無呼吸症候群では、経鼻的持続陽圧呼吸療法(Continuous positive airway pressure:CPAP)が標準的な治療とされています。CPAPはマスクをはめて、機械から持続的に空気を送ることで、狭くなっている気道を広げる治療法です。

また、下顎を前方に移動させる口腔内装置(マウスピース)を使用して治療することもあり、ご希望の方は歯科を紹介いたします。

ご自身で出来る治療としては、肥満の方は、食生活や運動などの生活習慣の改善を心がけダイエットすることが重要です。子どもの睡眠時無呼吸症候群ではアデノイド(鼻の奥の上咽頭あるリンパ組織が病的に腫れてい状態のことです)、口蓋扁桃肥大(扁桃腺が大きいこと)が原因であることが多く、その際は手術も検討いたします。

大人の睡眠時無呼吸症候群では高血圧、脳卒中、心筋梗塞などを引き起こす危険性が高くなります。

気になる方はまずはお気軽にご相談ください。

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